慈恵 季刊誌
季刊誌 慈恵より 読者 山田久子さんよりの
投稿の紹介をさせていただきます
幸せをありがとう
府中市 山田 久子 (41)
愛猫の福との永遠の別れから半月、今も喪失感に襲われ、
涙が溢れて 胸をしめつける。
元々、ノラ猫として10年近く生き抜き、子猫を18匹以上産み
たくましく、人なっこい猫だった。その愛嬌の良さから晩年は
我が家に飼われ、家族皆が 蝶よ花よ と 可愛がり、
毎日マグロの刺身を頂戴するという偉業も成し遂げた。
しかし、生来の習慣から ネズミやヤモリを 一日に何度も
捕って帰り、ついには庭に迷い込んだ 体長2メ-トルもの
蛇と体を張って 対決し、泥まみれで降参した 蛇を前に
自慢げにふるまっていた。 その一方で、獣医通いも多かった。
アゴが外れた時は 救急病院へ走り、近所の猫達と ケンカや
ケガなど、私達家族の心配は常に絶えなかった気がする。
そんなある日、鼻腔内腫瘍の診断を受け、大学病院での
放射線治療をするも、余命半年との宣告。私達の悲しさ以上に
病気で苦しかった 福 を 思うと、本当に この治療で
良かったのかと 後悔することもあったが、ノラ猫時代から
可愛がってくださった方の もう充分いきた。 幸せだったよ。
の 言葉にも励まされ、17歳(推定)の生涯を閉じた。
また、不思議なことに、 福 が亡くなる前日に 私の受けた
検査で 異常が見つかり、入院 手術 することになった。
これは 福 が もういいよ。今度は あなたが早く治療して、
自分の為に時間を使ってね。 と 言われているような気がして
切なさが湧いてきた。福 の介護には 家族総出で尽くしたので、
お礼を言ってくれている かもしれないと、つい良いほうに
考えてしまっている・・・・・
福ちゃん。長い間、楽しい時間を ありがとう。
私達家族に幸せをくれて 感謝しているよ。
私の生涯で 猫は もう 福 だけと決めている。また、
こうして、この文章を書くことで 心 穏やかになれる ことに
感謝しています。
慈恵院
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