2016/10/31
季刊誌 慈恵
季刊誌 慈恵より 読者 杉並区 松本 愛さんよりの
投稿の紹介をさせていただきます。
ミ-ちゃんの贈り物
杉並区 松本 愛 (71)
なあ-、ミ-ちゃん、呼びかけてみるだけで まだ 目が
うるむのです。玄関を開けるとき、今も飛び出してきそうで、
そっと開けています。でも四十九日を機会に、ね、ミ-ちゃん、
その青い眼でじっとみつめて、馬鹿ね なんていわれそうだから、
仏様に お預けすることにしました。 ミミとの出会いは、十年前
夫の入院先で、ヘルパ-さんが連れてきてくれたのです。
トイレのしつけなど きちんと出来た おきゃんな 雌猫でした。
元気がよいので、ミ-スケと呼びながら、しかし、夫と自分自身の
ことで手いっぱい、甘えたかった頃かまってやる ことが
出来ませんでした。それでも ミ―スケは、足元にまとわりつきながら、
一人の生活の淋しさや悲しみを和らげてくれたのです。
十年共に暮らし、すっかり私の宝となっていたミ-スケが 三月に
病死してしまいました。 昨年秋、私は大怪我をして、そのまま入院
してしまい、ミ-スケは いつもお願いしているホテルの店長に 拉致
されて、そのまま二ヶ月が過ぎたのです。それが どんなに大きな
ストレスだったか、仕方なかったとはいえ、可哀想な出来事でした。
発病して治療法がないとの獣医師の話に、私は手元で最後を看取る
ことにしたのです。徹夜が二日程ありましたが、怪我のため
不自由になっている 私の手の中で永眠りました。
ミ―スケがいなくなってポッカリ穴のあいたような日々だけど、
このゆったり、ぼんやりした時間こそ、ミ-ちゃんのプレゼント
だと思い、心おきなく養生をして しっかりと この怪我を
直すことを ね、ミ-ちゃん約束します。
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慈恵院
http://xn--9ckk6cu90pipcms7agkbk9z4r7d2swb.jp/
住所:〒183-0001 東京都府中市浅間町2-15-1
TEL:0120-121-940
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